ナイトケアとは、在宅介護を受けている高齢者を夜間の一定時間のみ家族に代わって介護するサービスであり、訪問型と通所型の2タイプがあります。通所型の場合は、わかりやすくいうと夜間のみ利用することができるデイサービスであり、食事の提供や入浴、バイタルチェックなどを行い、決まった時間に帰宅してもらうようになっています。

そんなナイトケアは、高齢者の安全確保と同時に、介護している家族の精神的なケアを目的としています。自宅で生活している高齢者は、入浴の際の転倒や健康管理を十分に受けられないなどのリスクがありますし、家族も常に目を離せずに、心身ともに大きな負担を感じている場合が少なくありません。そのため、ナイトケアは、その両方をサポートするために誕生したサービスです。

夜間は日中に比べると、家族の目が届きにくい傾向にあります。家族も自身の健康を維持するための生活を送らなければならないので、わずかな時間でも介護から開放されればリフレッシュすることができ、安心して自分の時間を過ごせます。また、利用者も家族に負い目を感じることなく、通所施設で手厚いケアを受けられるので、ナイトケアは在宅介護が増えつつある今のニーズに沿ったサービスといえるでしょう。

介護疲れを起こしてしまうと、介護する方だけでなく、介護される方にも悪影響が及びます。取り返しのつかないようなことにもなりかねないので、このようなサービスが増えることは、高齢化社会にとっては歓迎すべきことだといえるでしょう。